初めてギターを弾いた日のこと

今でもよく覚えています。

初めてギターを手に取った日のこと。

 

厳密にいうと、初めて手に取ったのは小学生の時で、その時は別に弾きたいとも思っていなかったし、本当にちょっと触っただけ。

それは、4歳上の兄が中学生になり、学校のギターサークルのようなものに加入した時のことでした。

遠い親戚が福井の小さな楽器屋さん(主にピアノ販売店)をやっていて、そこでヤマハのギターを安く買ってきたのです。

もちろん、それは兄が弾くために買ったギターですから、やましんが触ったのはほんのちょっとだけ。

それでも、「ドレミファソラシド」の出し方ぐらいは教えてもらった覚えがあります。

 

 

それで、そのことはもうすっかり忘れていたのですが・・・

時が経って自分自身が中学生になってからは、いろんな音楽をたくさん聞くようになっていました。

当時流行っていた音楽というよりも、あまりクラスメートでも知っている人のいない、テレビには全く出てこないような、いわゆるシンガーソングライターやバンド。

 

なぜかその頃から、テレビで見るようなアイドル歌手たちには嫌悪感さえ感じていて、とにかく楽器が演奏できて、曲を作れる「ミュージシャン」のもの以外は絶対に聞かない!

そんな頑固な中学生なのでした。

 

そうして日々、学校から帰るとまずレコードやカセットテープ。(そんな時代でした…笑)

夜遅くにはラジオ。

 

そうやって音楽に夢中になっているうちに、ふと、「兄が昔買ったギターが、家のどこかにあるはずだ!」ということを思い出したのです。

そう思った瞬間に、自分でもギターを弾いてみたい、そんな欲求が突然沸き起こったんです。

 

赤いチェックの、ちょっとかっこ悪いソフトケースに入ったギター。

きっとあるはずだ!

 

狭い家でしたから、見つけるのは簡単です。押入れの中に眠っていました。

ケースのファスナーを開けてギターを取り出してみると、弦が一本切れています。

まずはそれを買いに行きました。なぜか家の近くの小さなレコード屋には、ギターの弦が売っていたのです。

 

実際には、他の弦もおそらく4、5年そのまんまだったわけで、錆びてひどい状態だったんですけどね。

でも当時はそんなこともわからず、とりあえず切れてなくなっていた一本の弦だけを買ってきて、なんとなく自己流で弦を張ってみました。

小学校の合奏クラブでコントラバスをやっていたので、チューニングの仕方も何となくわかっていました。あとは昔兄に教えてもらった記憶をたどって。

 

ただ、記憶が残っていたのはそこまで。

実際の弾き方は、さっぱりわかりませんでした。

弾いてみたい!と思ったギターが見つかったのに、何をどうして弾いたらいいかわからない。

 

すぐに、本屋さんに走りました。

そして見つけた、ギター初心者向けの教則本。

それを買うのはなぜかとてもとても恥ずかしくて、裏返しにしてレジに持って行ったことをよく覚えています。

 

エ○本の買い方かよ!っていう話ですが・・・(汗)

 

で、その本をみて見ると、何本かの弦を押さえて、6本の弦をポローンと弾きおろすと、和音になる、と。

初心者なのでまともな音は出ていませんでしたが、何となくそれっぽい音が聞こえる。

「コード」ってやつですね。

で、そのコードを押さえて順番に弾いていくと、曲の伴奏になる、と。

 

とにかくその通りにやれば、曲が弾き語れる。

それがわかっただけでもう、その日は大興奮でしたね。

毎日聞いていたアーティスト達のように、ギターを弾きながら歌える日がくる!!!

 

何か、目の前にバーンと明るい光に照らされた道が開けた、そんな気分でした。

 

実際には、そんなに簡単に弾き語れるようにはならなかったわけですが、それでも道が開かれたというあの感覚。

今でも鮮明に覚えています。

 

最初に練習したのは、その本に乗っていた初心者向けアレンジによる、“あみん”の「待つわ」でした(笑)

Emから始まったはず。B7が難しかった・・・

 

だけど、EmやC、Dといったコード(省略形だったけど)を押さえて、ゆっくりポローン、ポローンと弾いてみると、その「待つわ」の伴奏のように聞こえてくる。

これはとても感動でしたね。

同じように、自分の好きなあの曲やあの曲、いつか弾けるようになるんだ!と。

 

 

あの時の感動や興奮、きっと今も続いているんだと思うんです。

新しい曲ができた時。

素晴らしい曲やアーティストに出会った時。

そこには、目の前に新しい道が、扉が開かれたかのような感動があるんです。

 

 

自分が音楽活動をするようになって、いろいろと道に迷ったり、壁にぶつかったりすることは度々あります。

だけどそんな時に思い出すのは、最初にギターを弾いた時のこの記憶だったり、大好きな音楽を聞いて感動、興奮した時のことであったり。

もちろん、今だって感動や興奮はしているけれど、やはり原点のインパクトが一番強いものですからね。

迷った時は、そこに立ち返るようにしています。

そしてそこにあるのは、純粋な感動と希望、それだけです。

 

 

初めギターを弾く人、ギターを買ったけどどうやって練習していいかわからない人、

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